高額な医療費がかかったとき

●自己負担が一定額を超えたときには払い戻しが

 被保険者は、医療費と薬剤費の一部を自己負担していますが、これらの自己負担額が一定の額を超えたときには、超えて支払った分は「高額療養費」として健保組合から払い戻されます(下表参照)。また、高額療養費が1年間に4回以上支給されるとき、4回目からは右のケースのように限度額が下がり、家計負担を軽減します。
 被扶養者についても、被保険者本人の場合と同じ扱いです。これを「家族高額療養費」といいます。
 また、同一世帯で1ヵ月の医療費支払いが21,000円を超えるものが2件以上生じたとき、合算して下表の自己負担減度額を超えた金額は払い戻されます。これを「合算高額療養費」といいます(高齢受給者がいる世帯では、算定方法が異なります)。
医療保険と介護保険の自己負担額を合算した額が一定額を超えた場合、超えた分が払い戻される「高額医療・高額介護合算制度」もあります。

医療費の自己負担限度額(1ヵ月当たり)

 

外来・入院

上位所得者
(標準報酬月額53万円以上)

150,000円+(総医療費-500,000円)×1%
[83,400円]

一般

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
[44,400円]

低所得者
(住民税非課税世帯)

35,400円
[24,600円]

[ ]内の額は4回目以降の限度額。

70〜74歳の人 医療費の自己負担限度額(1ヵ月当たり)

 

自己負担限度額

外来(個人ごと)

外来+入院(世帯ごと)

現役並み所得者

44,400円

80,100円+
(総医療費−267,000円)×1%
[44,400円]

一般

24,600円

62,100円
[44,400円]

低所得者
(住民税非課税)

II

8,000円

24,600円

I
(年金収入80万円以下等)

15,000円

[ ]内の額は4回目以降の限度額。

「一般」区分の自己負担限度額は、平成23年3月までは外来(個人ごと)12,000円、外来+入院(世帯ごと)44,400円です。

「現役並み所得者」とは標準報酬月額28万円以上の方とその被扶養者。ただし収入額による再判定を行い、70歳以上の被扶養者がいない方で年収額383万円未満の場合、70歳以上の被扶養者・旧被扶養者(後期高齢者医療制度の被保険者となったことにより被扶養者でなくなった方。被扶養者でなくなった日の属する月以後5年を経過するまでの間に限る)がいる方で合計年収額520万円未満の場合は、申請により「一般」区分になります。

高額療養費の現物給付化

 入院に係る高額療養費を現物給付化し、一医療機関ごとの窓口での支払を自己負担限度額までにとどめることができます。現物給付化するにあたっては、あらかじめ健保組合に申請し、自己負担限度額に係る認定証「健康保険限度額適用認定証」を交付されていることが要件となります。なお、食事代の標準負担額や保険外の自費負担はこれに含まれません。

当組合の付加給付
合算高額療養費の対象となった自己負担合計額から合算高額療養費を控除し、受診者1人毎に5,000円を控除し、その総額から1,000円未満の端数を切り捨てた額が給付されます。

●入院が長びいても負担は同じなの?


[Question]
 妻が心臓病で3ヵ月前から入院しているのですが、毎月病院への支払いが8万円以上かかります。
 収入区分で一般になる私の場合、80,100円とかかった医療費から267,000円を差し引いた額の1%を加算した額を超えた分は高額療養費として払い戻されると知りましたが、今後入院が長びいても毎月80,100円以上も負担しなくてはならないのでしょうか。


[Answer]
 高額療養費は、被保険者も被扶養者も1ヵ月に80,100円を超える医療費の自己負担をしたときに、超えた額が健保組合から払い戻される制度です。また同一世帯で高額療養費の対象になる医療費の支払いが1年間で4回以上あったときには、4回目から一般で44,400円、上位所得者は83,400円(低所得者は24,600円)を超える額が払い戻されることになります。
  したがって、あなたの奥様の場合、80,100円以上の医療費の自己負担が3ヵ月あり、4ヵ月目が44,400円を超えた場合には、4ヵ月目から44,400円を超える額が後で払い戻されます。
 このほか、特定疾病に指定されている血友病や人工透析治療を行う必要のある慢性腎不全など、長期にわたり高額治療を必要とする場合は、1ヵ月の自己負担額が10,000円までとなっています(上位所得者が人工透析を受ける場合の自己負担額は20,000円となります)。

ろうきん 全国労働金庫健康保険組合