交通事故など第三者行為と自損事故

●健康保険で治療は受けられるか

 交通事故のように、第三者によって起こったケガや病気は、当然その第三者である加害者が、治療費や休業補償費を支払うわけですが、さしあたって被害者は、健保組合に届け出を出すことによって健康保険によるケガの治療を受けることができます。ただし、健康保険で治療を受けたり、傷病手当金をもらった場合にはその部分についての賠償請求権は健保組合に移ることになります。つまり、健保組合が、被害者であるみなさんにかわって、給付を行った範囲内で加害者に損害賠償を請求するわけです。
 交通事故の場合、よく加害者と被害者との間で示談が行われ、安易にすまされてしまうことがありますが、示談内容によっては被害者に健保組合から損害賠償として請求がいく場合があります。
 みなさんやご家族のかたが第三者の行為によって病気やケガをしたり、または亡くなられた場合は、すぐに所属の金庫をとおして健保組合へ届け出てください。そうすることが、最終的にはみなさんにとっていちばん有利になるのです。医療機関から健保組合へ届く医療費請求内容で、交通事故と判明した段階では手続き上遅すぎます。

「第三者行為による傷病(本人及び家族)」は次のとおり

第三者(相手側)と接触または衝突等の交通事故で受けた怪我

事故車に同乗していて受けた怪我(同乗者が親族であっても適用)

暴力行為により受けた怪我(殴打)

他人の飼っている動物等に咬まれて受けた怪我

第三者の行為に起因して受けた怪我(本人の過失が多い場合でも)
(例:駐停車中の車に激突、他車に接触転倒、センターラインオーバーしての対向車との激突事故等)

「自損事故(本人または家族)は次のとおり

自己の運転の誤りで電柱、ガードレール、ブロック塀等に激突して受けた怪我

自己の運転の誤りで転落、転倒等により受けた怪我

上記以外で本人または家族が単独で起こした事故による怪我
(例:屋根からの転落、階段からの転倒、歩行中の転倒等)

交通事故の被害にあったとき
すぐに健保組合に届け出る
 みなさんやご家族のかたが第三者の行為によって病気やケガをしたり、また亡くなられた場合は、取りあえず電話連絡とともにすぐに所属の事業所をとおして、健保組合へ「第三者行為による傷病届」を届け出てください。届け出は健康保険法のもとで義務づけられています。

イラスト

示談は慎重に
 交通事故の場合、よく加害者と被害者との間で示談が行われ、安易にすまされてしまうことがありますが、この示談はよほど慎重にやらないと、みなさんだけでなく、健保組合が加害者に損害賠償を請求するときに、それをもらえないなどという、大きな迷惑をこうむることになります。この場合、健保組合の損害賠償請求先は被害者側への請求となります。

通勤または業務途上で事故にあったら
 通勤途上の事故については、労災保険から保険給付が行われ、その場合は健康保険の給付は行われないことになっています。
(関連のページへ)

●交通事故で入院したとき、療養費は?


[Question]
 交通事故で意識がないまま入院したところ自費診療になりましたが、療養費は支給されるのでしょうか。


[Answer]
 意識不明のときには保険証を提出できませんから、この期間の入院については療養費が支給されます。しかし、意識回復後は保険証の提出ができなかったやむを得ない理由があった、ということが認められない限り、療養費の支給は受けられません。

ろうきん 全国労働金庫健康保険組合